黄昏、あれは
樹陰に眠るあなた
穏やかな目鼻立ちに
風が吹きすぎる
私はそれを眺めるだけの
かげり
を知っていたでしょうか
思い出、それは
静かに踊るほつれ毛
微笑む瞳に
雲が流れてゆく
僕はじっと見つめるだけで
ひかり
を感じていただろうか
陥る罠に
閉じ込められている
黄昏、ガラス体のやさしい涙
かげり
を知っていたでしょうか
ひかり
を感じていただろうか
暗がりにひそむ一角獣
片目を開けた獅子のたてがみ
埃が金砂のように舞って
少年の目をくらませる
針のない時計が
静かに静かに時を告げ
その星はどこあるのだろう
夜空にいっぱい光っているのに
今すぐに手が届きそうなのに
ああ その星になりたくてなれない
だから紙でこしらえた
何連も重ねたモビールを