2011年6月23日木曜日

Agni Partene









「Ave Maria 」を初めとするキリスト教音楽が好きです。私が今心魅かれてやまないのが正教の聖歌、つまりビザンティン聖歌です。楽器は一切使わず、声のみで神を賛美するのが正教の特徴。偶然、Divna Ljubojevic というセルビアの歌姫を知ったのがきっかけでした。その美しい歌声に釘付けになりました。男声だととっつきにくい感じがしますが、やわらかな女声にすんなり入り込めたのだと思います。
「Agni Partene 」は生神女マリアへの聖歌で、ギリシャ語で歌われるようです。やはりギリシャ語だと、どこかイスラムの香りがします。




2011年6月9日木曜日

失語の春



涙なみだ花のつぼみを押し抱きながれるままの失語の春の



ほしいまま虚空をすべる鳥にこそつばさに適う言葉も持たず



指さきを染める苺のいじらしさキスするほどのかわいい夢を



見残してまた過ぎてゆく桜雨、次の世までも忘れ得ぬひと



あいすると風の梢をふるわせて頬寄せるきみ若葉は匂う



こだまは返る、胸とむねの青い渚、遠い彼方の鳥のひと声



幾たびも荒地野原に跪くあいするという痛みを赦して



草の穂をゆらす風、今をさらえよ心は惑う感じやすくも



たそがれは本をひらいて目を閉じる頁(ペイジ)をめくる夏の指さき