春の海をあげる
君にあげる
君がもう泣かなくていいように
手のひらで木もれ陽を集めたら
桜の花びらを浮かべよう
春の海をあげる
君にあげる
じっと見つめてくれたらそれでいい
そっと水面が揺れ動いたら
どうか私を思い出して
泣き虫だから仕方がない
涙がこぼれたら仕方がない
でもね この手のひらには
明るいお陽さまだけを浮かべよう
そして 君は笑っていて欲しい
いつもそうしていて欲しい
春の海をあげる
君にあげる
桜の花びらいっぱいの海を
風が吹いたら瞳をあげて
何もかも光っているから君に
この世界は君だけに