指が触れると
草の実がはじける
ふるえる心の動きを
あなたは知ってか知らずか
見つめるあなたの瞳に
青い空が映り
その青に溶けてしまいたいと思う
その青はいつか見た風
その青はいつか感じた水
目覚めては満ちて
こぼれて
また満たされてゆく
その青は
去りゆく人が見るだろう青さ
その青は
今飛び立とうとする鳥が目指す青さ
すべてを脱ぎ捨てれば
迫ってくる
反転する世界
じっとしていて どうか
しばしゆれているのは草の葉
まぶしい光に目を閉じる
かなしむ人よ
風に
吹かれていてもいいか
その胸に
続いている道を
指が触れると
草の実がはじける
ふるえる心の喜びは
あなたを知ってか知らずか