――淋しい鳥の夢をみた、
あなたは一体誰ですか
シーガル 夢をみたの
お前の心臓はとても温かかった
わたしとあわせるとちょうどぴったりして
シーガル 夢だと知りながら
お前を強く抱き寄せた
なきながら目覚める朝、
見上げればもう春なのです
空はほんのりうす青く
飛行機雲が走り
なのに どうして
冬の瞳で遠くを見つめる
波濤は白く光っている
手招くように窓の向こう
指をのばすと
海までもう少しで手が届く
あなたは波のように寄せてくる
そして風の中で笑って振り向いた
大好きよ、
不器用な翼で風を切る
怖がらずにどうか
指先を水に濡らしたら
春はいつもそこで待っていてくれる
(だからなかないで いて ほしい)
シーガル 好きだといって
わたしも同じ言葉を口真似る
お前の噛んだくちびるはこんなにも熱い
夢だと知りながら シーガル
強く強く抱きしめた