君は舟でわたしの岸に逢いにくる瞳のおくの蒼いみずうみ
思いだけが水脈(みお)引いてゆく水の上恋すればただ紅葉はあかく
言葉さえさらわれてゆく風の街耳から耳へささやかれつつ
いつかまた口ずさむうたやがてまた街はたそがれ秋風のなか
黄金に銀杏は燃えて月に日に降り積もるゆめ日々は過ぎゆく
夜明けに、二人だけの星生きてゆく鼓動がいつも胸にかがやく
ぼくたちは夢を見ているカルーセルゆられゆられて世界の果てへ
いつの日かめぐり会う旅野を走る風を分けゆくなつかしい馬
みずうみに鳴る鐘の音岸辺にて幾夜を君のくちづけを待つ