青いサーカス
目覚めているのは心だけだろうか
雨が降っていた あなたのように
見知らぬ顔でドアをひらいて
涙で濡れたその頬に触れる
息ができないの
あなたでなければ、
雨の降る窓を、白い雫がたたくガラスの向こう
誰かの名前を呼び続けている
いとしいと恋しいと数えきれない言葉で
わたしの心はブランコのように揺れ惑う
あなたと恋しさのあいだを行ったり来たり
まるで言葉をおぼえて唇にのせてあそぶよう
あるいは水の中の淡いくちづけに似てくるしい
目覚めているのは心だけだろうか
もうひとりのあなた 手のひらを重ね合う
触れてはすぐに消えゆくぬくもりが
いつしか心を蝕んでゆく
お願いはなさないで
あなたの指を探し永遠の旅をするわたし、
そして見つめ合って夢見る、青いサーカス
雨が降っている 愛のように今も
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