冬の小鳥
かなしくてないているのか
さびしくてないているのか
雲の切れ間に青空
風に小さな羽根をふるわせて
うれしくてないているのか
いとしくてないているのか
透きとおった雪が流れて
目のなかに降るように
赤い実は熟れて
今日という日も光っている
愛というこころを
知っているのか知らんふり
小鳥 私の小鳥はないている
赤い実がほしいと
ついばんだら命が光ってゆく
静かに涙をこぼしている
胸のあたりがこんなにもくるしいの
やさしくてないているのか
せつなくてないているのか
木もれ陽に過ごす冬の日
うたを嘴にそっとのせよう、ほら
ああ 風は雲は
流れてゆく
冬の小鳥はうたっている
小さな羽根をふるわせて
愛というこころをふるわせて
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