2013年1月23日水曜日

冬の小鳥



かなしくてないているのか
さびしくてないているのか
雲の切れ間に青空
風に小さな羽根をふるわせて


うれしくてないているのか
いとしくてないているのか
透きとおった雪が流れて
目のなかに降るように


赤い実は熟れて
今日という日も光っている
愛というこころを
知っているのか知らんふり
小鳥 私の小鳥はないている
赤い実がほしいと
ついばんだら命が光ってゆく
静かに涙をこぼしている
胸のあたりがこんなにもくるしいの


やさしくてないているのか
せつなくてないているのか
木もれ陽に過ごす冬の日
うたを嘴にそっとのせよう、ほら


ああ 風は雲は
流れてゆく
冬の小鳥はうたっている
小さな羽根をふるわせて
愛というこころをふるわせて


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