忘れてはまた思い出す白い馬スノードームをわたしの冬よ
赤い鳥、涙する日も喜びもわたしに巣食う淋しささえも
現世(うつしよ)を壊すくらいに濃青(こいあお)の翼が欲しい君との恋の
そっと君齧った檸檬黄に染みていつかわたしの月となりゆく
来世(きたるよ)を見たいと漕ぎ出すみずうみに黒い瞳のさびしいあなた
夜想曲(ノクターン)薄紫の痣に似るすみれの花よ胸にまつわる
春の目覚め、風も言葉も脱ぎ捨てて森に散らばるみどりの鱗
くちびるをやがて重ねて薔薇色の暁君の愛も知らずに
花が咲いて笑う君の目のなかに楽園がある黄金がある
すっかり春になり桜がほのかにきれいです。「白赤青」のように色そのままの場合のほかに、「檸檬黄、薔薇色」のように言うこともあるし、「濃青、薄紫」など濃淡を伝える場合もあって、色の世界もなかなか複雑です。私の好きな色?それはもう「黄金」にかぎるのです。ここには登場しませんが「桃色」なんかもいいです。而してその実態は「銀色にやがて変はりぬこすもすのほそき柄ゆらし吹く風なども」だったりして。
返信削除春麗さん、桜の咲く頃になりましたね。それだけで春は嬉しいものです。こちらはこれからが花の宴の本番です。今回は色をキーワードに統一してみました。「桃色」を本当は使いたかったのですが、どうも桃色の暁というのは違うような気がして。代わりに「薔薇色」になったという次第です。単純に色といっても、難しいです。
返信削除