2012年11月21日水曜日

いつか、



鳥が啼いてゆく
いつか、いつか、いつか、
赤い夕陽がしたたり落ちて
心を焦がす イタイホドニ


近づけばまた遠ざかり
遠ざかるとまた近づく
蜃気楼 日々は


そしてまた鳥が啼いてゆく
尾を引きながら
雲の向こうへ消えていくのを


いつか来るいつか、を思いながら
この道を歩いている
青い風が耳もとを吹き過ぎる
ため息に似た セツナサデ


夢みたものは手をのばしても
まだつかめなくて
どこかであきらめて
それでも忘れられなくて


そしてまた歩き続けて
路地を曲がると
迷い猫がいつか、と囁いたのは


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