ひとしずく、落ちて夜明けを目覚めゆく希(ねが)いを祈りを君の瞼に
白い鳥ふいに飛び立つ海岸(うみぎし)に遥かな時をひとを忘れる
また夏に帰ってゆく旅誰もいない駅にまどろむ麦藁帽子
まだ青い蕾を心に抱(いだ)いては日々は花びら風に散りゆく
永遠を波がさらって声もなくただ砂の城崩れる夕べ
遠い日へ列車は走るこだま、こだま、緑に濡れたおもいでのゆく
さびしさは身を揺する花草原にリュート爪弾く風の横顔
目のおくに河は流れるどこまでもあふれて遠く君の原野へ
灯台は極夜を守る波間より指さす方(かた)へ光はのびて
歌会で票をいれるように、三つ選ぶとすれば「白い鳥」「永遠を」「目の奥に」。
返信削除どれかひとつなら「白い鳥」。
うみぎしという読み方でいったんつまづきましたが、
二度目にはそれでよくなって、三度目には海への思いが広がりました。
言葉をすこし変えたリピートもよく響いています。
永遠と波の組み合わせもいいし、流れる河も私の好きな情景です。
春麗さん、その時々に心に響く言葉というものがあるらしいです。「かいがん」と素直に読んだほうが通りがよかったかも知れないのに、私には「うみぎし」だったのです。その言葉には危ういような、まぶしい感じがしました。また流れる河はロシアの夢を見た時に思いつきました。ロシアのある歌を聴いた時から、私の河はロシアとつながっているようです。
返信削除