2015年1月21日水曜日
雪の瞳に映るのは
雪の瞳に映るのは
軽やかな窓
音もなく降る白い彼方の光
ひとつの塔に夜明けが訪れた
沈黙はただ安らぎであるかのように
いつか鳴る(それは予感めいた)鐘の響きを待っている
幾月も幾年も
雪の瞳に映るのは
冬枯れた薔薇
静かに眠る古い庭の蒼さ
やさしく触れた指を覚えている
それだけが夢のよすがであるかのように
めぐるあの春の音楽のような芽吹きを感じている
時を越えて
雪の瞳に映るのは
忘れられた本
誰もいない図書館の片隅
少女は振り向いて
何も言わずに微笑んだ
愛を知っている?その澄んだ目で語りかける
今はもう遠くなってしまった胸の炎に
雪の瞳に映るのは
空にのびた木立
もうすぐやって来るはずの影
少年は犬と戯れる
息もはずんで嬉しそうに
愛を知っている、そっと囁いて駆けていった
やがて白く埋めつくされるこの道の明日を
雪の瞳に映るのは
誰かの声
誰かの笑い声
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トロイカ、ペチカ、雪の降る町、雪が降る、雪の降る日に。雪が降るとそんな歌をたいがい歌っています。楽しいのは雪あそび。ソリ、スキー、雪合戦というほどでもない雪玉の投げ合い。北国の今日は暴風雪だそうです。私の目にはその情景がうつらないけどーーー、白梅の咲きはじめた様子がきみの瞳には映らないように。
返信削除春麗さん、北国では雪が降って楽しいのは最初のうちだけです。それも豪雪となれば、あとはただ格闘の日々が続きます。もう災害ですよね。まだ雪の少ない土地に生まれた私は雪に抒情を感じていますが、ふるさとと同じように遠きにありて思うもの、なのかも知れません。梅の便りは聞こえても、春はもう少し先、視界には映らない今日この頃なのでした。
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