2014年8月26日火曜日

球体の海



透明なものがたりがあった
ひとあし、ふたあし、訪ねていくように
波が岸辺に打ち寄せて


貝殻を拾って、耳に寄せても
波音は聴こえない
わたしの耳には
あなたの潮騒ばかりが渦巻いている


いつしか砂が崩れて夕べになる
(あなたを思う事は永遠に等しい)
朝も昼も
星の届かない夜も
もしかあなたを忘れてしまっても、


遠くで舟の帆がきらりとひらめく
足もとで白い鳥ばかりが飛び立つ
囁いた言葉が胸のおくに反射する


昨日から
明日から
逃れるように




2 件のコメント :

  1.  球体は地球のことだと思うのですが、広い海を見渡すと確かに弧状になっていて、地球が丸い証拠なのだと教えられました。地球が丸いとしても、目に見える範囲で丸みをおびていたら、ずいぶん小さいことになり、それが不思議でした。
     大雑把に言えば別れの確率は50パーセント。出合いの確率は小さくて、砂浜で拾う貝殻のように偶然の産物だから、別離というのは無いほうがいいですね。もしもそういう事態に陥ったら、私の場合は原始的なのですけど、海水(自然の殺菌薬)とよく似た成分の泪で傷口を洗い続けます。詩はどんな効能があるのでしょうか。麻酔剤、防腐剤、痛み止め、化膿防止薬、・・・さてさて幻覚剤や麻薬に近いかも。

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  2. 春麗さん、球体の海という言葉が素敵だったので、何も考えずに使用してしまったという経緯があります。目に見える地球の事かも知れないし、もっと内的な心の中の海かも知れません。そうだとすると、小さくていいのです。寺山修司は「なみだはにんげんのつくることのできる一ばん小さな海です」と云っています。詩はどんな効能があるでしょうか。私にとっては慰め、逃避、それは幻覚剤にも似て。どうせなら麻薬のように、中毒性のある詩が書きたいですね。

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