2016年2月17日水曜日

第十六夜~第十八夜 手紙と春の木と真珠貝



第十六夜
夢のはなし。ある店で一通の手紙を買う。誰かが(女性だと思われる)書いた告白めいた手紙だ。高額に驚いたら、そういうものだと店主が云う。バスを待つあいだ、開封して少し目を通してみた。何枚にも書き込まれたそれには、私の記憶と交錯するものがあった。一体誰?やがてバスが来た。


第十七夜
夢のはなし。冬枯れた道を「まだ春には早いね」と言いながら、仲間と歩いていた。花が咲いていたらどんなにかいいのに。そうして広場に足を踏み入れると、一本の木が桃色の花をあふれるばかりに咲かせていて、目を奪われる。春だ!みんなの心にも春が広がってゆく。


第十八夜
夢のはなし。運河に飛び込んで、人魚のように深く潜って泳いでゆく。水底には二枚貝が散らばっていた。中には真珠がひそんでいるのだ。それを大切に思い、岸辺にいる人のためにいくつか拾ってはまた河岸に置いた。岸辺の人が誰なのかは知らなくても。




■泳ぐ夢をたまに見ます。泳ぐという行為は得意ではないのに、いつも気持ち良く泳ぐ事が出来るから不思議です。水の中では自由で、溺れる夢も見た事はなく。そして、それは決まってプールか整備された川で、海で泳いだ夢もなぜか見た事がないのです。私にとって、海は夢の中でも遠くから眺めるものであるように。