2023年10月16日月曜日

水晶夜/ドア


 






「水晶夜」

頰杖でまどろむ窓辺何もかも透き通ってゆく水晶夜にて

草のゆめ針の夢またむらさきの時のうつろい夜は傾き

果敢はかないと花びら時に散るならば肩にかいなにせめてくちづけ

また一人グラスにそそぐ檸檬水明日になればすこし潤う

窓むこう眼差しそらす違う顔夜のひとみはまばたきもせず


「ドア」

朝ひらく回転扉通り抜け落ち葉の夕べ振り向くデジャヴ

吐息にてくもる心に口付けるあいまいすべてガラス越しの日

今すぐに会いたい気持ち放つ午後エレベーターを降りて屋上

誰もいない踊り場にいて借りた本七ページ目に名前をしるす

ドアひらく凍える指に触れたなら冬の瞳で見つめかえして


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